手のひらサイズの名脇役
EDELRID
ARANYA / Micro 0
Carabiner
アクセサリー、されどアクセサリー。
クライミングギアで有名なEDELRID(エーデルリッド)社のアクセサリーカラビナ(日本国内未発売品)。
〈ARANYA(アランヤ)〉は手のひらサイズの全長7.3㎝、〈Micro 0(マイクロゼロ)〉 は、それをそのまま半分程度の大きさにした全長4㎝ほどで、アルミの発色が美しいミニカラビナです。「アクセサリーカラビナ」はアウトドアショップに行くと、それこそ多機能な物からファニーな物まで、たくさん種類がありますが、”OGAWAND”が何故こちらをおすすめするのか、そのポイントは3つ。
1、薄く軽量であること
2、大きく開くゲート(ワイヤーの開く部分)と引っ掛けやすいノーズ(引っ掛ける部分の先端)
3、堅牢性
基本的な要素ではありますが、そのボーダーライン(基準)が高いところにあります。〈ARANYA:13g/1個〉〈Micro 0:3.5g/1個〉アクセサリーとして割り切った場合、何個か持つと意外と重くなってしまうこともあるので、「軽い」というのはやはりあなどれません。クライミングに使用するワイヤーゲートのカラビナの軽いタイプでも1個 35〜40g 程度なので〈ARANYA〉なら3枚持てます※1。 また、「薄い」ということはバックパックやその他のループに引っ掛けやすいだけでなく、予備として持って行く時にかさばらないのも嬉しいところです。
2 のゲートとノーズですが、一見似たような物でも、ノーズの形状がほんの少し内側に向いていたり、ゲートの「アゴ」の部分が尖っていたりするだけでとても付け外しがしにくくなります。また、ゲートが固くて思ったより開かない、ということもなく、こちらは軽く力を入れるだけで「スッ」と小気味よく全開し、ノーズの形状も文句なしです。
最後の「堅牢性」ですが、実際に山で見かける落とし物(ゴミ)に、使用済みティッシュペーパー(※山でのトイレ事情)、トレッキングポール先端のゴムキャップに次いで、壊れたアクセサリーカラビナをよく見かけます。おそらく既製品のボトルケースやポーチなどに最初から付いているものだと思いますが、残念なことに、そういったものにあまり良い物はありません。繋いでいたはずのパーツが破損、だするということは最悪、「引っ掛けた物を丸ごと紛失してしまう」ということに繫がります。大事な物をなくすだけでなく、山に無用なものを置いて(捨てて)きてしまうということでもあるので注意が必要です。(自分は〈ARANYA〉を10年以上使っていますが、今までに破損はおろか、不具合も一切感じたことがありません)
変わらない信頼性
どんなにギアの軽量化、小型化が進んでも人間の手のサイズは今も昔も変わりません。
同じように〈ARANYA Carabiner〉は十数年も前からその形を変えず(提供するメーカーは変わっていますが)生産し続けられています。これは、実際のフィールドで使い続けられ、機能を充分に満たしているという証であり、付け足すもの、省くものがないというひとつの完成形を示しています。〈Micro 0 Carabiner〉も、数多く出回っている廉価版のものに比べ、触ってみると使用感の良さは歴然です。小さな物こそ、ほんの僅かな違いが使い勝手に大きく影響します。付け外しがしやすい、グローブをしていたり、寒くて手がかじかんでいるような状態でも使いやすいとうのが「本物」のアウトドア・アクセサリーとしてのポイントが高いのです。ぜひ、その違いを実感して下さい。