Mountain Bag
ふとした日常の中で山に想いを寄せる
今まで様々な方向性で試作を重ねてきた「日常でも使えるバッグ」。色々と迷走しましたが、ついに “OGAWAND”らしいものができたと思います。
「OGAWAND らしい」と聞くと、バックパックなどのイメージから、特殊な機能やギミックがあるの?と、思われるかもしれませんが、今回は違います。それとはまさに「真逆のアプローチ」で “OGAWAND”らしさを表現しました。“真逆”と言っても、使い勝手などは抜かりないので、どうぞご安心ください。
登山用品の軽量化や高機能素材は、ハイカーである私たちに、多くの恩恵を与えてくれます。そして、その優れた道具をハイキング以外の日常や仕事でも使いたいと考えるのは、やはり自然な流れでしょう。 しかし、ウェアに比べると、バッグ類はデザインやカラーの主張が強いものが多いので、TPOによっては「やや浮きがち」になってしまうこともしばしば。“OGAWAND”でも、軽量化に特化したものや、機能を多く盛り込んだものなど、いくつも試作テストを繰り返してきましたが、日常使いとしては、どれもしっくりくるものがなく、残念ながらお蔵入りとなっていました。それはなぜか。同じ「優れた道具」であっても、山と下界では求められる「要素」や「テイスト」が微妙に、しかし、はっきりと違うからなのです。
山と下界をつなげる
「想いを馳せる」という言葉があります。実際はそこにないもののことを考え、想像をめぐらし、想いを寄せる、という意味の言葉です。写真にしても絵画にしても、実際はそこにないものですが、それを眺めることで、思い出にふけったり、期待にワクワクしたりと、想いを寄せることができます。「Mountain Bag」は、そんな「想いを馳せる」ことができるバッグです。星空のテント場から、山小屋の窓から、高速道路を走る車の中から…。誰もが一度はどこかで目にしたことのあるであろう「山並みのシルエット」。あのシルエットをバッグ全体を使って表現しています。見る人によって思い描く山は様々。闇夜に静かに横たわる山並みは、あの日の山か、いつかの山か。期待と不安が入り混じったように浮かぶ、真っ黒なシルエットは、いつも私たちの心を揺さぶります。
先に述べたとおり、このバッグは山の中で使うための、いわゆる「山道具」ではありません。主に下界での日常、通勤や通学、旅行、山行の前後などで使うことにフォーカスしたバッグです。今まで "OGAWAND"は「山道具(=山でこそ使える道具)」という、こだわりを持って商品開発をしてきましたが、今回、それとは潔く決別しました。しかし、そうすることで「山でも街でも」という曖昧さが消え「下界で山を想う道具」という独自路線のコンセプトにシフトできたのです。何気ない日常の中で「山に想いを馳せる道具」という、山と下界とをつなげてくれるような存在になればと、そんな想いが「Mountain Bag」という、ちょっと大袈裟なネーミングに込められています。
素材の表情を生かす使い方
夜空を表すメイン生地は X-Pac Lite Skin のLS42という厚みのある生地を使用。Lite Skin 独特の、紗(しゃ)がかったような表面の中には鈍った光沢があり、まるでエイジングした革製品のような独特な存在感と高級感があります。しっかりした質感で、折り目やシワもほとんどつかず、防水性も高いのでメンテナンスも容易。繰り返す日々の使用に耐えるだけの耐久性を確保しています。しっかりした質感といっても、キャンバス地や革のような、もったりした重さはなく、見た目よりもずっと軽量です。(Tote:本体重量 245g)
山のシルエット(ボトム)部分は強度に定評のあるコーデュラ500。しっかりと底部分をガードしつつ、その艶のないマットな表情が Lite Skin との対比で独特なツートンを醸し出しています。
構造はバックパックのようなパネル別での製法をやめ、ステッチもできるだけ表に出さないようにしました。そうすることで、角が丸みを帯び、より滑らかなフォルムと、ビジュアルの連続性(拡がり)を生み出し、バッグでありながら、ひとつの絵でもあるような独自性を表しています。
日常に求められるディティール
「ハンドル」部分と、付属の「ショルダーストラップ」は、25mm巾のテープに、スムースな3Dメッシュをクッションとして縫い付けてあります。ソフトな触り心地で、長時間、重いものを持っても指が痛くなりにくく、肩掛けした際も、衣類との擦れも防いでくれます。「ショルダーストラップ」は、長さの調整が容易で、両手が使いたいシーンではやはり重宝します。ストラップを、いっぱいまで引きつければ、メッセンジャーバッグのようにも使えるので、自転車での移動時も便利。
内部には、財布やスマートフォンをまとめて入れられるように、少し大きめなサイズのキーフックを備えた内ポケットを装備。やや低めの位置に取り付けてあるので、物を入れた状態で置いても、倒れにくいようになっています。内ポケットを閉じるためのフラットゴムは、本体縁のスナップボタンと連動しており、ピッタリと閉じることもできるし、フラットゴムを利用して、少しルーズに閉じることもできます。
通常、この手の生地は、機能を全面に出してアピールしがちですが、今回は「Mountain Bag」の世界観を最優先。ブランドタグでさえ、表には出さず(内ポケットのみ)生地の特性を生かしつつ、素材をビジュアル(視覚的効果)として機能させました。また、パッと見では気が付かないような細かなディテールの「さりげない感じ」も、日常に求められる嬉しい要素と言えるでしょう。素材と形状(仕様)のベストマッチングにより、日常使いにちょうどいい見た目と、使い勝手が実現しました。そして "山に想いを馳せる"という、今までにない独自のコンセプトが、今回の"OGAWAND"らしさ、というわけです。
形状のタイプは、仕事や普段使いに適した「Tote(トート)」と、ギアバッグとしても使いやすい横長でマチが広めの「Cargo(カーゴ)」の2種類。ぜひ、あなたの日常に加えてあげてください。
…と、あれこれ語ってはおりますが、ざっくり言うと、山をいつも近くに想いたい、
という「山好きが作る、山好きのためのバッグ」なのです。
Mountain Bag
¥15,950〜(税込)
Type・Color / 選択項目
〈Tote〉¥15,950 (14,500 税抜)
〈Cargo〉¥17,600 (16,000 税抜)
カラー:Charcoal Black × Black のみ
Spec / 仕様
〈Tote〉W:47.0×H:30.0×D:10.0cm(底部で計測) 重量:280g
〈Cargo〉W:55.0×H:28.0×D:14.0cm(底部で計測) 重量:315g
(ショルダーストラップ(35g)込)
素材:X-Pac(LS42)、CORDURA 500
Notice / ご注意
※ 写真のカラーはモニターによって、実物と異なって見える場合があります。